2023.07.03
【導入編②】労働社会保険関係の手続きを電子化!e-govアプリとソフトの違いは?
前回、労働社会保険関係の手続きの電子申請を活用する上での電子証明書およびGビズIDの取得について解説いたしましたが、今回は取得後に使用するソフトについて解説していきます。
労働社会保険の電子申請「e-gov(イーガブ)」を使う方法は?
前回、労働社会保険の電子申請は基本的にe-gov(イーガブ)という窓口を使うとお伝えしました。
具体的には次の2つの方法があります。
①e-gov電子申請アプリケーションを使用する
②労務管理ソフトを使用する
e-gov電子申請アプリケーションは、e-govの基本となるアプリケーションです。無料ですぐにダウンロードでき、前回お伝えしたとおり電子証明書またはGビズIDを取得すればすぐに使用することができるようになります。
労務管理ソフトは主にe-govとAPI連携(自動連携と言い換えてもいいかもしれません)が可能なソフトです。
e-gov電子申請アプリと労務管理ソフト、それぞれの特徴を解説!
①e-gov電子申請アプリケーション
e-gov電子申請アプリケーションは、当然ですが、労働社会保険関係で電子申請が可能な手続きの全てに対応しています。
アプリケーションの画面上に紙に記載するのと同じように会社情報や個人情報を全て手入力することになりますので、手続きによっては入力にかなり時間がかかります。操作性についても、あまり良いとは言えません。(2020年11月に大幅にリニューアルされ、以前よりは操作性は良くなりました。)
それでも、前回申請時に保存したデータを活用したりすることにより、ある程度の時間短縮は可能です。市販の労務管理ソフトを導入する場合であっても、とりあえずe-gov電子申請アプリケーションはすぐに使用できるようにしておいた方が良いかと思います。
②労務管理ソフト
労務管理ソフトは、申請の度に会社情報や個人情報を入力したりする必要がありません。
機能はソフトによって様々ですが、給与計算ソフトと連携しているものもあります。
このようなソフトを使用すれば、効率よく電子申請をすることが可能になります。
しかし、当然ですがソフトの利用料がかかります。また、前回e-govを利用するには電子証明書またはGビズIDが必要で、IDを取得すれば無料でe-govを使用できるとお伝えしましたが、API連携対応のソフトは、現時点では有料の電子証明書にしか対応していないと認識しています。
また、入退社等の基本的な手続きは全てのソフトが対応しているはずが、ソフトによっては未対応の手続きもあります。その場合でも、代わりにe-gov電子申請アプリケーションを利用したり、紙での申請を併用することで対応可能です。
労務管理ソフトを導入するかどうかについては、入退社等の手続きの頻度が重要になってくるかと思います。社員の数が多い企業や頻繁に手続きの代行をする社労士の場合は、労務管理ソフトを導入した方が良いと考えます。
今回は、電子申請を利用するにあたり、e-gov電子申請アプリケーションと労務管理ソフトの違いについて解説いたしました。
ほし社会保険労務士事務所では、労務管理ソフトを導入し、フル活用することにより、手続き業務の代行をスピーディかつリーズナブルに行っております。
お気軽にご相談ください。
関連記事:【導入編①】労働社会保険関係の手続きを電子化!その方法は?
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